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1本1,000円する牛乳があると、日経MJで知りどうしても飲みたくなりました。
岩手県の山の奥の方で、放牧している牛の乳だとのこと。これが本来の牛乳の味なんだと。
その牛乳は銀座の松屋で売っているとのこと。
銀座に行く機会があったので、買いましたよ。
・小さいサイズ(130mm) 205円
・中くらい(500mm) 648円
・大きめ(720mm) 972円
でした。1000円ではなかったですけど、一般的な牛乳に比べるとずっと高いですね。
飲んでみて、はっきりと違いました。
ぼくが今まで飲んでいた牛乳とは違う。
息子たちは、飲んですぐに「おかわり」を欲しがったのですがちょっと我慢してもらいました。
どうしてかというと…
●冷蔵庫に置いておくと、低温熟成する
のだそうです。
買う時に店員さんにいくらか質問したんですけど、店員さんはこんな風に言っていました。
「うちの牛乳は低温熟成するので、これから美味しくなります」と。
頂いたパンフレットと資料の中にも書いてあります。
「ミルクは製造後4~5日で美味しくなりはじめ、
製造の10~14日(=賞味期限の3~7日後)ぐらいで味のピークに達します」と。
●賞味期限を過ぎてからが美味しい
と、明確に書いているんです。そう言われたら試したくなります。
だから、おかわりはちょっと我慢してます。
こないだ買ったのは、今日が賞味期限なので、今週末くらいが美味しいのかなぁとワクワクしとります。
(その前に、味見・味見ってなくなっちゃいそうな気も…)
で、この牛乳にはいろんな力を感じました。
●人に言いたくなる
飲んだら言いたくなるんです。
Facebookでも書いちゃいましたし、ここにもうして書いちゃっています。
そして、知った人は
●飲みたくなる
みたいです。
実際にぼくも新聞記事を読んで、どうしても飲みたくなりました。
飲んだことをFacebookに書いたら、いつも以上にコメントを頂き、
「飲みたい欲」をくすぐられている方がいらっしゃいました。
飲みたくなる力があるんです。
どこにポイントがあるかというと…
●タブーを破る
ということだと思います。
「賞味期限」というのは、基本的には守るものだという認識があります。
賞味期限が切れた食品を食べるのはやっぱり勇気がいりますもの。
それなのに、お店が積極的に「賞味期限の後が美味しい」と言っちゃう。
これには興味がそそられます。
ぼくらはいろんなルールの中で生きているから、「ルールを破る」ことに魅力を感じるのかな。
タブーとされていることを破れるなら、それを魅力的に感じるのかな。
「アダムとイブ」の禁断のリンゴみたいなものでしょうか。
「鶴の恩返し」で、ふすまを開けて覗くようなものでしょうか。
少なからず似た構造があると思っています。
タブーを破ることは、少なからず興味をそそるしそれを体験したら人に言いたくなる。
これは「クチコミの仕掛け」になります。
で、ここまででも十分「販促ネタ」だと思ってるんですけど、
もうちょっと深堀りしてみたいなと思います。
この牛乳には大きな力があるのですが、もし時代が違ったら、同じような力を発揮できたのか。そんなことを考えてみたく。
もしですよ。
もし200年前だったら。
たぶん、物流が発達していないから、
地方には届けられなかったはず。
もし届けても、保冷機能もないし時間もかかるから
賞味期限より数日後どころか、もっとかかっちゃう。さすがに腐っちゃう。
そもそも、同じようなスタイルで採れる牛乳は至るところにあったのかもしれない。
※調べたら、日本で本格的に牛乳の生産が始まったのは1861年ころかららしいです。200年前は飲まれてなかったみたい。
もしですよ。
もし20年前だったら。
牛乳は一般的に普及しています。
でも、この牛乳が拡がったかというと…わからん。
すっごく小さい話ですが、今回、ぼく自身が体験したのは、個人の拡がり。
新聞記事を見つけて、買いに行って飲んで、その感想をSNSでシェアして、ほかの人が飲みたくなって…。
元はマスコミ記事なんですけど、そこからの広がりは個人のもの。SNSがあってこそ。
20年前だったら、同じような拡がりはしなかっただろうなと。
改めてなんですけど、個人メディアの強さを感じます。
ぼくらが受け取る・処理する情報の割合は、「個人発信」のものが増えている。
相対的にマスメディアの情報量は処理量が減る。
そういう時代なら、
「拡がる力・話材」を持ったものは、どんどん拡がるはず。
逆に、「中途半端なもの」「優等生商品」は取り立てて話題にすることもないので拡がらない。
そういう傾向がどんどんと強くなってくると思うんです。
ただしですよ。
クチコミって、発する人の信用を借りるものですから、発する人も以前に比べて慎重になってきていると思う。(変なものをシェアしたら、自分の信用問題ですから)
だからこそ、
●「本当にきちんとしたもの」×「人に言いたくなる話材」
この両方をかなえ備えないといかんなと思うわけです。
これが揃えば、お金をかけての広告はいらなくなるはず。
そういう意味では、やりがいのある時代なんじゃないかと。
工夫しがいのある時代なんじゃないかなと。
そう思うわけです。
楽しくなりそうですね~^^
▼なかほら牧場
http://nakahora-bokujou.jp/
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[今回のポイント]
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■ クチコミになるのは
「本当にきちんとしたもの」×「人に言いたくなる話材」
■「タブーを破る」は言いたくなる話材
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[アイデアチャレンジ]
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あなたのお店周りで
「そういえばこれってタブーじゃない」というもの
はどんなことがありますか?