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前回の看板企画事例の続きです。宮城県の「やもと整骨院」さまの看板を企画からお手伝いさせていただきました。前回は、3ヶ所の看板でそれぞれどんな狙いを持って、どんな連動性(ストーリー)を作るかという点を紹介しました。

【生事例(看板)】3ヶ所の看板で、どんなストーリーを作るか?何を狙うか?(1/3)

 

今回は、お客さまが一番はじめに目にするであろう「野立て看板」について、狙いを解説します。

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先日、やもと整骨院の貴田院長から聞いた話です。施工後に院の扉を開けていたところ「あ、桃太郎だ!」というお子さんの声が聞こえてきたそうです。これは企画の狙いが一つうまくいった証拠の言葉でした(うれしいっ!)。

先に設定した、「野立て看板の役割」はこちらでした。

アイキャッチ! … とにかく目に入ること!

・何屋さんかすぐ分かること・雰囲気が伝わること

・記憶に残ること

視線を整骨院の方に流すこと ←これ、すごくだいじ。

これを実現するために、何をしかけたのか?

4つのラフ案を作成。

打ち合わせ後、ラフ案を4つ制作しました。スタンダードなものを2案(左2つ)と、ちょっとひねったものを2案(右2つ)。

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これらを、それぞれの意図と共に提案し、院内でスタッフさんにも話し合って頂きました。結果的に決まったのは左から3番目の案でした。

 

「桃太郎」には意味がある。

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決まったのはこちらの「桃太郎」案でした。「他の整骨院がやっていない視点」ということで気に入って頂けました(スタッフさんには、桃太郎の表情が気に入って頂けたようです♪ ラフ案でも表情ってだいじですね)

「桃太郎」には意味があるんです。意味なくやっているわけじゃありません。

●やもと整骨院は「身体を苦しめるイタミを、根本からよくする」ことをだいじにしています。

●桃太郎は、日本人なら誰もが知っているストーリーで、「村人を苦しめる鬼を、退治する」お話です。

両者って、ピッタリと重なり合いません? やもと整骨院の想いを、桃太郎ストーリーになぞらえて「身体を苦しめるイタミ(鬼)を、やもと整骨院で退治する!」という見せ方にしたんです。これで「何屋さんなのか?」「どんな雰囲気なのか?」がパッと分かるようにしています(さらに院長が制服を着ている写真も追加して)。

 

ココでのポイントは「桃太郎が、誰でも知っているストーリー」ということです。誰でも知っているからこそ、一瞬見ただけで、お客さまの頭の中で勝手に拡がりが生まれます。見た情報以上のものが頭に拡がるんです(←コレって、めちゃくちゃ大事な技術なんですけどなかなか難しいんですよね~)。

 

野立て看板は、車で走りながらパッと見るもの。信号で止まったタイミングでも見ますが、そんなにじっくりと読んでもらえる場ではありません(看板てどれもそうだと思いますが)。だからこそ、ひと目見ただけで「見た情報以上のもの」が伝わるようにしたかったんです。個人的には「桃太郎パロディ」か「地球防衛軍パロディ(一番右の案)が推しだったので、気に入って頂けてよかったです。

 

アイキャッチのために、違和感を作る

完成した看板を見て下さい。

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女性が「イタミ」「ケガ」「コリ」という鬼に苦しめられている。そして桃太郎と共に整骨院スタッフが鬼を退治しようとしています。(デザイナーさんの手にかかると、ぼくの雑な手書きラフ案も、こう換わっていきます♪)

そして、その横には…「貴田院長の写真+セリフメッセージ」を配置しました。

「イラストと写真」を同時に配置すると、ちょっとした違和感が生まれます。質の違う画像だからです(写真だけ・イラストだけの方がキレイに収まるけど、違和感を付けるために混在させた)。

そしてセリフ。セリフは文章に比べて「読み手の負担が少ない」のです。マンガ風になるので「見る」感覚に近づきますから。すごくシンプルですけど、だいじな技術です。

視線を流すため、2つのしかけを施す

野立て看板の大事な役割の一つに、「視線を流す」と言うことがありました。野立て看板は、生活道路沿いにあって、一番見られやすい個所にあるのですが、整骨院とは道路を挟んで逆側にあるのです。だから、野立て看板を見ただけだと、院の場所が分からない。できるなら、実際の整骨院の方に目を向けてほしいのです。だから、視線を整骨院の方に向けて頂くために2つのしかけを施しました。

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まずは、矢印「←」です。看板の一番下に「すぐそこ」という文字と合わせて指が描かれています。これは一般的なしかけです。気になった方が、「じゃあこの整骨院はどこなの?」と思ったときにすぐ分かるよう、方向を案内しています。

2つ目のしかけは、看板内のコピーにあります。看板にはこう書かれています。「身体の痛み、まるごと退治してくれる院、通っていますか?」と。これにもきちんと狙いがあるんです。それは…

●「まるごと退治する院じゃないとダメだよね」っていう示唆

●「ウチは、まるごと退治しますよっ!」っていう示唆

●「問いかけ」形式にして、頭の中に続きを作ること。

上の2つは、見た方の頭にイメージされることを想定したもの。共感を得ながら、院の説得力も上げています。

そして3つ目の「問いかけ」。これがだいじです。問いかけをすると、相手は頭の中で何かを考え出します。「そういえば、今通っているところはどうかな?」とか。

頭に問いかけがされると、答えがほしくなるのが人間です。何かしら答えが見つかりそうな材料を欲するもの。そこで整骨院の方に目を向けてもらおうというしかけです。野立て看板だけでは終わらせない。ここを狙いました。

 

ココまでが「野立て看板」の狙いでした。では、視線を流した後の「横断幕」と「院の入口上看板」はどうしているのか? 次回はそれを解説させてください。

 

■【生事例(看板)】3ヶ所の看板で、どんなストーリーを作るか?何を狙うか?(1/3)

■【生事例(看板)】「受けて流す」横断幕。「受けて納得!院上看板」どう作る?(3/3)

 

【参考URL】

■やもと整骨院さま http://www.yamoto-seikotsuin.com/

■デザイン担当:九月堂さま http://mitsuhashi-yuki.pics/index.html

■はぴっくのツール制作 http://haps.chu.jp/nebaritool

 

 

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