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先日、妖怪ウォッチの映画を見てきました。
その後から、次男(5歳)がこのポーズをやるんです。家でも、外出中のお店の中でも。
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映画に出てきたヒーローの決めポーズです。「マネしたくなる」ポーズってことなんですね。

スゴイですよね。2時間弱の映画を一回見ただけで、何度も繰り返しちゃう。

 

こういうポイントがあれば、映画のことを覚えている期間が長引きます。忘れないというか、余韻に浸れる時間を延ばすことができます。(やっているうちに、「また見たい!」って言いだしそうです…)

 

エビングハウスの忘却曲線によると、1日後たって覚えているのは26%だけ。(…といっても、これは無意味な言葉の記憶。映画は自分の意志で見に行き、ストーリー性のあるものを、感情を持って見るので26%より高いと思うけど)

 

放っておくと、記憶はどんどん薄れてしまうけれど、繰り返す何かがあれば、記憶に残り続ける。そういう点でも、素晴らしいしかけだなぁと思うのです。妖怪ウォッチって、販促面・マーケティング面がほんとにすごいです。

 

で、ですね。
なんでこのポーズをやりたくなるのか。5つのポイントでまとめてみます。

 

1)大事な決めポーズとして、扱われた。

このポーズは、今回の映画に登場したメインキャラクターがはじめたポーズ。
これを別のキャラクターにもやるようになるのですが、その時に「やだなぁ」と抵抗をしたり、恥ずかしがったりしています。

すんなりと進んでしまうと、スルーされてしまいかねませんが、抵抗することで、このポーズが映画の中で強調されていました。

 

2)映画の中で、何度も繰り返し使われた。

決めポーズですから、何度も繰り返します。

「繰り返し」も記憶に大事なポイントですが、今回はそれよりも「期待と実現」の方がだいじなポイントだと思います。何か小さな達成をした時には、必ず決めポーズが行われます。

だから、何か小さな達成を見ると、お客さんは「来るぞ来るぞ…」と期待をするわけです。
そして、実際に決めポーズが行われると「来た~!」となる。感情をこめて見るポイントになるのです。

 

3)かっこよすぎない。ちょいダサ演出

このポーズは「かっこいい」位置づけではなく、「ちょいダサ」の位置づけになっています。だから、このポーズが出るたびに映画館ではちょっと笑いが出ます。

子どもがマネした時にも、「かっこいい!」ではなく、「人が笑ってくれる、面白ポーズ(面白ネタ)」になるんですね。一発ギャグの位置づけになれるようです。

 

4)決めポーズなのに、動いてる。

決めポーズなのに、止まってないのが面白いです。右手がヒョイヒョイと動く。動くものは目が行きますし、記憶のも残りやすい。ここが面白ポイントでもあるのだと思います。

マネしてやる方も、ここがポイントだと思いながらやります。「マネするポイントを分かりやすくする」という視点もあるのでしょう。つくづく考えられていてすごいなぁと思います。

 

5)憧れの存在になれる!分かりやすいポイント

人は憧れの存在に近づきたいと思うものです。
映画でいえば、主人公やヒーロー役がそれに当たります。その人そのものになることはできなくても、一部分ならマネできる。「決めセリフ」や「決めポーズ」は、分かりやすいマネポイントなんですね。やりやすいですもの。

 

 

妖怪ウォッチの販売方法は、否定的な見方もあるかと思いますが、やっぱりスゴイです!今回は「決めポーズ」だけを取り上げましたけど、映画内では他にもしかけがありました。一つ一つが細かく考えられていて、丁寧に作りこまれている。だからこそ、これだけの大ヒットになったのだと思います。

 

これからもいろんな作戦をとってくるでしょう。商売人としては、目が離せない勉強材料ですね。

今後も注目です。

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まきや