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昨日、日経流通新聞の紙面ですごく興味深い記事を見かけたんです!

大手企業の話ですが、ぼくら中小零細企業でもすごくだいじな視点だなーと。めっちゃヒントになる視点だなーって。
「回転ずしのかっぱ寿司が、1貫50円での提供を開始する」という記事。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22730440W7A021C1000000/

まずは首都圏の店舗で実験するようです。

これ、すごくないですか?ぼく記事を見た瞬間に、くぎ付けになってしまいました。かっぱ寿司は「食べ放題」を導入して話題になりましたが、ぼくは食べ放題よりもこちらの方が興味津々です。

 

この「1貫50円」って、どういうことか。

 

ぼくはですね。「お店都合を、お客さま都合に変えた」と捉えました。

たぶんこの1貫50円策で、お店の仕事は大変になります。作業量はふえるでしょう。1皿に2貫乗っていたものが1貫になるんです。単純計算で使うお皿の量が2倍になります。洗うお皿の量が2倍になりますし、回転レーンにもお寿司が乗りきるのかって問題もでてくるでしょう。さらに1貫ずつ注文をされたら、店員さんも負担が大きくなるでしょう。個別の注文数もグンと増えるかもしれません。

それなのに、1貫50円。
値段が上がっていないんです。スゴイと思います。今はテストですので、本格導入の際には値段も変わるかもしれませんけどね。

 

お店での負担は増えるのにそこに踏み込むのはなぜか?

●お寿司は2貫で1皿=業界常識

だったんだと思います。

そしてこれは、「お店の都合をお客さまに押しつけ」ていたのかもしれません。お店は2貫セットの方が楽ですもん。もっと言えば4貫セットが当たり前のほうが作業的には楽ちんです。

1皿2貫。お客さまも「そういうもんだ」と思っていますから不満を言う人もいないでしょうけど。この「そういうもんだ」の中に「ホントは、別の方がいいんだけど」という見えない不満が隠れていたかもしれない。そこを突いた策だと感じたんです。

1皿2貫がお店都合だとしたら、
1皿1貫はお客さま都合に合わせたカタチです。

これで来店客数が伸びるかどうかはすごく注目したいところです。

 

でも、かっぱ寿司のことは置いといても、ぼくらが商売をしている中でも「いつのまにかお客さまに押しつけてるお店都合」ってあるんじゃないかと思うんですよ。

それに気づいて取り除けば、お客さまも近づいてきてくれることってあるんじゃないかな―と。もしかすると、一気に大人気店になるかもしれないですよね。

ぜひ一度、お店全体を見回して「お店都合をお客さまに押しつけてないか」って考えてみて下さい。なにか大きなヒントが見つかるかもしれませんよ。

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