

焼鳥の串で、「表面と裏面で塩の振り方が違う」焼き鳥屋「炭火焼鳥 小鉄」さんにて、メニューブックの制作を担当させて頂きました。「どのようにして、こだわりを伝えたか」「どんな狙いをもって作ったか」などを3回に分けて解説させて頂いています。今回は第2回。
2)どうやって、「こだわり」を伝えたのか?(今回)
3)分かりやすさの工夫【4つのポイント】+1(次回)
■文章では伝えない。質感で伝える「こだわり」
メニューブックを構成するのは、文章だけではありません。写真もあるし、商品の特徴を説明する文章や商品のネーミングもある。これらはとっても大きな要素ですが、お客さまの体感の中では「一部」に過ぎないなのです。
お客さまは、自分の手でメニューブックを持ちます。お客さまはメニューブックに「手で触れる」のですね。この点はすごくだいじです。
さらに見た目に関しても、選択肢はキレイに印刷されたものだけではありません。使用する紙などの材質によって、お客さまが感じるものは変わります。ちゃんとお店のこだわりや雰囲気を伝えていきたいならば、こういう点にも気を配ることが必要です。そして「どんな印象を持ってもらうのか」と考えて、「しかけ」を作っていくのです。
■材質を「半紙」に決定した理由!
まずは、紙面の材質について。いくつかのパターンを試しました。
1)白紙(ごく普通のやつ) 左上
2)ベージュ色の柄紙 右上
3)薄桃色の柄紙 左下
4)生成りの半紙(+台紙) 右下
写真だと分かりづらいんですけど、白紙はどうしてもチープな感じが出てしまいました。そして、色のついた柄紙も悪くないんですけど、やわらかさよりもシャープさの方が強くなる感じがする。
生成りの半紙は、「やわらかさ」が出ました。書道用の半紙ですから、薄いですし本当にやわらかいです。社内会議で4つを出し、こちらの「半紙」に決定しました。賞味なところ、一番手間がかかるんです。でも「手間をかけてでも、イイものになるように工夫する」「お客さまが見えないところで工夫をする」という点は、お店の大将のこだわりにも通じるので、やはりこれが一番スッキリとするのです。
縁どりに「和紙」を加えた理由
そして今回は、各ページの縁に友禅和紙を加えました。これは私(まきや)が一番強くこだわった点です。なぜ、これをしたかったと言うと…縁どりをしないと、「ビニール素材の空白が残ってしまうから」でした。
左の方に、少しすき間がありますでしょ?(紙面は新メニュー)
ここがもったいないなぁと思っていました。せっかくお料理には並々ならぬこだわりがあるのに、ここでちょっと損している気がしました。そこで和紙の登場です。友禅和紙を細くカットして、各ページの縁に貼りつける。
すると…こんな感じになります。
イメージがグッと変わりました。見た目のイメージだけではありません。メニューは手で触れるものですから、触った時の感触も残ります。和紙の柔らかい感触が。和紙を使う点では「昔ながら・日本の良さ」をだいじにしているという点も表現しています。
※この和紙の貼りつけですが、絶賛試行錯誤中です。ノリではすぐに剥がれてしまうので、細い両面テープで貼りつけたりと。
■「ミニストーリー」で雰囲気作り
メニューブック本紙では、「ごちゃごちゃとこだわりを文章で説明しない」と決めていました(別に、こだわりを伝える攻略ブックを作成中)。
だいじなのは、こだわりを「伝える」のではなく、結果的に「伝わる」ことです。さりげなくこだわりを表現し、結果的に伝わるようにしたい。そこで、「表紙」と「裏表紙」にミニストーリーを加えました。
- メニュー内面表紙
- メニュー裏表紙
表紙には、「職人がこのお店を開いたエピソード」を。
裏表紙には「職人がこっそり喜ぶ、お客さまとの会話」を。
このページにはメニューは載っていませんから、お客さまは見なくてもいいんです。ですので、お店からこだわりをアピールする内容ではなく、「読んで頂けたら、結果的にこだわりが伝わる内容」で構成しました。
※ありがたいことに、この部分もお客さまの話題にあがっているようです☆(さりげなくいれた部分ですけど、注目してもらえるのは嬉しいですねぇ)
ということで、「文章ではない」方法で、こだわりを表現する方法をご紹介しました。やっぱりだいじなのは「伝える」ことではなく、「伝わる」ことですから。
次回は、今回のメニューブックの中で、分かりやくしようと工夫し4つのポイントをまとめます。
2)どうやって、「こだわり」を伝えたのか?(今回)
3)分かりやすさの工夫【4つのポイント】+1(次回)
※参考URL
■炭火焼鳥 小鉄 http://r.gnavi.co.jp/gb1h100/
■しかけるツールの企画・制作 http://haps.chu.jp/nebaritool
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